「ポテチ」 そのまんま伊坂ワールド

監督 中村義洋

<あらすじ>
ある日、空き巣をなりわいとする今村(濱田岳)が恋人の若葉(木村文乃)と共に、地元のプロ野球選手(阿部亮平)の家に盗みに入る。すると部屋に女性から助けを求める電話がかかってきて、二人は彼女を助けようとするのだが。

<感想>
原作がやや長めの短編(つまり中編)だからということでもあるのだろうが、大きくカットすることもなく、ほぼ原作通りの展開。
監督は「ゴールデンスランバー」など伊坂作品を手がける中村義洋。良くも悪くも伊坂ワールドである。伊坂ファンは満足するだろうし、そうでない人は原作を読んでみようという気持ちになるだろう。

濱田岳、木村文乃、黒澤役の大森南朋が原作のイメージ通りかと言えば、そうでもないのだが、全く違和感がない見事なキャスティング。久しぶりに見る母親役の石田えりも良い。
特に木村文乃は不思議な軽さと色気があって、伊坂作品のヒロインにぴったり。今後の活躍に期待。
中村専務は見たことある人だなあと思っていたら、監督だったんですね。

原作を読んだのはずいぶん前だが、さすがに観ているうちに思い出してしまう。ストーリーはすべてわかっていて、その通りに展開するのだが、それでもおもしろい。
空き巣をなりわいとしながら、悪人にはなれそうもない今村、その今村と同棲していながら必ずしも惚れているわけでもなさそう(強いて言えば「おもしろそう」だから一緒にいるという乗り?)な若葉、人間的には大きな欠落のあるがゆえに完璧に仕事をする黒澤・・・不思議な魅力を持ったキャラクターの言動から目が離せない。
ラストシーンはベタなのだが、突然、感情を爆発させる濱田と木村の演技に泣かされる。

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